原作が持つ雰囲気を大切にするために、
その原作の時代設定で描いた方が良い場合があります。
それとは別に、
その作品が
普遍的なテーマを取り上げた作品であれば、
時代を現代に置き換えて描くことで、
現代にも通じる人間の
不変のドラマだと描くことも出来ます。
この場合
当然背景も現代に置き換えて、
古さを感じさせてはいけませんし、
現代の情景や、
今を生きる人々の感性に合わせて描くことで、
この狙いも生きてきます。
それよりも大事なことは、
その原作を用いる脚本家が、
その作品のどこに着目し、
それを元に何を描こうとするのか、
です。
「異人たちとの夏」
そのためには
原作を忠実に再現しよう
などとは考えないことです。
(2002.07.14)